今回の記事はカラーのメイン成分
染料について
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まあそこまで知らなくてもって所なので興味のある方はどうぞって感じになります。
染料に関しても化学反応型、物理吸着型で違う物を使用しています。
化学反応型化学反応型に使用されている染料は「酸化染料」というものが使われています。
名前の通り、酸素と反応することによって初めて発色します。
酸化染料はさらに「染料中間体」と「カップラー」から出来てます。
1剤と2剤を混ぜると「染料中間体」同士、または「染料中間体」と「カップラー」が酸素によって
反応し様々な色に発色します。
染料中間体 トルエン-2,5-ジアミン
「硫酸トルエン-2,5-ジアミン」として硫酸塩で用いられる。
同じ染料中間体であるパラフェニレンジアミンと似た色域を持つが、
トルエン-2,5-ジアミンは暗く染まりにくく、やや青みの色に強く、赤みの色は彩度がでにくい。
白髪のカバーはあまり得意ではない。
カップラーとの組み合わせによりバイオレット系、アッシュ系、マット系を出すことができる。
逆に、ゴールド系、オレンジ系、レッド系を、他の染料中間体なしに表現することは不可能。
パラアミノフェノール
ゴールド系、オレンジ系を出すのに欠かせない染料のため、染料中間体の中では、パラフェニレンジアミン
の次に用いられることが多い。白髪への染まりはさほど良くはない。
パラフェニレンジアミン
最も歴史のあるヘアカラー染料。
同じ染料中間体である(硫酸)トルエン-2,5-ジアミンと似た色域を持つが、
パラフェニレンジアミンの方が暗く染まり白髪のカバーも良い。また鮮やでクリアな赤系が出る。
おしゃれ染めではピンク系、レッド系、オレンジ系などの暖色系を中心に用いられることが多い。
白髪染めでは、白髪のカバーがよく、彩度を必要としないため、全般的によく用いられる。
カップラー 2,6-ジアミノピリジン
マット系が得意。
EUでは使用が禁止されており、日本国内でも使用していないメーカーも多い。
比較的汎用性の高い酸化染料では、彩度の高い緑を出すことのできる唯一の染料。
5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール
赤系が得意。
パラアミノオルトクレゾールと似たような色域を持ち、共に暖色系のヘアカラーによく用いられる。
5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノールはやや彩度は低いが、
分子量が大きいため色持ちは良いと考えられる。
α-ナフトール
紫系や赤系が得意。
塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールと似た色域をもつが、α-ナフトールの方が発色は淡い。
独特の臭いがある。
パラアミノオルトクレゾール
赤みが得意。
染料中間体と反応するときは2量体で終わるため、鮮やかな色が出しやすい反面、分子量が小さく褪色しやすい。
メタアミノフェノール
灰みの深みのある色合いが得意。
反応する中間体によって色みが変わるため、また染料中間体と反応するときに多量体を形成しやすく
かつ反応速度が遅いため、仕上がりの色を計算するのが困難なカップラーでもある。
レゾルシン
カップラーの中では最もよく用いられる染料。
染料中間体と反応するときに多量体を形成しやすいため、くすんだ色が得意。
汎用性の高い酸化染料(直接染料は含まない)で黄みの出せるカップラーはレゾルシンのみ。
塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール
青系が得意。
少量で暗く沈みやすいため、青みのある色でもごくごく微量配合される場合が多い。
染料中間体と反応するときは2量体で終わるため、鮮やかな色が出しやすい反面、分子量が小さく褪色しやすい。
直接染料 パラニトロオルトフェニレンジアミン
赤みを帯びた黄色をしている。
直接染料なので、濁りのない色を出すことができるが、色持ちは悪い。
ニトロパラフェニレンジアミン
赤みを帯びた橙色をしている。
カッパー系の色に使われる。
植物染料ヘナなんかに含まれている染料ですが、これらも立派な化学物質なんです。
ヘナ・・・2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン
「ローソン」とも呼ばれるこの成分はオレンジ~淡褐色の色素で、
当然ヘナで染めた髪色もオレンジ~淡褐色になります。つまり、ヘナで白髪を黒く染めることはできません。
インディゴ・・・インドキシルD-グルコシド
インディゴに含まれるインディカンが酵素によりインドキシルに分解されます。
インドキシルは、元々は、無色で空気に触れ酸化して青色に発色します。
どちらも髪のタンパク質と結合して染まります。
その他にウコン・・・クルクミン(黄)
クチナシ・・・クロシン(黄)、ゲニピン(青)
アナトー・・・ノルビキシン(黄)
ベニバナ・・・カーサミン(赤)、サーフロールイエロー(黄)
などあります。
染色方法は各色素によって異なり、抽出して染色させたり、金属塩をつくって発色・染毛させたり、
酸やアルカリにして染色させたり、さまざまな方法が用いられます。
天然物で日光や紫外線に弱い、裾色しやすい、コストが高いなどの難点がありますが、
生理活性作用・消炎作用・保湿作用なども期待できるので、
髪を傷めずプラスα の効果を持たせた力ラーリングに有用と考えられます。
と、まあ訳わからん名前やちょっと聞いたことのある物までいろいろあるのですが、
ヘアカラーの開発をしてる人でもなければ覚える必要はないかと。
化学反応型のカラーは基本このような染料が使われてます。
おまけの豆知識おしゃれ染めと白髪染めの違い
オシャレ染め(ファッションカラー)は黒髪が上手く染まるように、
白髪染めは白髪が上手く染まるように各染料が配合されているだけで、ベースは同じなんですよ~。
寒色系のカラーが褪色し易い訳
色味は染料中間体と力プラーでつくっていきますが、特に寒色系は、
使用できる成分の中からでは限られたものになります。
一般的には青、緑の染料の分子は大きいので、毛髪に浸透しにくく、毛髪の外側での染着となります。
なので洗浄で流れ出たり、物理的に落ちたり、日光や紫外線の影響を受け、褪色が早くなるわけです。
もちろん組合わせる中間体と力プラーや、アルカリ剤によっても違ってくることは言うまでもありません。
最近は、より褪色の少ない寒色系を特長としたへアカラーが発売されているようです。
物理吸着形につづきます。